家畜予防事業 (鶏)
ニューカッスル病(ND)
病気の概要
 NDウイルスによって起こる急性感染症で、最も恐れられている鶏病のひとつです(家畜法定伝染病)。わが国では、本病はワクチン接種によってほぼ制圧されており、1992年以降ほとんど発生していません。本病では、急激な臨床症状の発現と消化器病変を主徴とし致死率も非常に高いアジア型(胃腸炎型)と、呼吸器症状、神経症状を主徴とし比較的軽症で致死率の低いアメリカ型(呼吸器・脳炎型)に分かれます。しかし、最近では種々な要因が関与し、病性が複雑になっているため、本病の診断は家畜保健衛生所等に依頼することが必要でしょう。
▲ニューカッスル病の流行による多数の死亡鶏
 本病はワクチンによって効果的に予防できますので、常に免疫レベルを把握し、適切にワクチンを接種することが大切です。病気の発生報告はなくとも、NDウイルスは野鳥に感染・保毒されているため、それらを通じて鶏群へ感染する危険性が常にありますので、十分な対策を実施することが重要です。
ワクチネーションプログラム
   

   

※ 採卵鶏は120日以降は3ヶ月毎に不活化ワクチンを注射
※ ブロイラーは28日齢までとする。