個人経営部門
完全協業システムを取り入れた
自給飼料生産と合理的分配方式
酪農経営 はぐくみ農業協同組合国府酪農部
経営の概要  国府酪農部は、従来の機械化利用組合や共同生産と異なり、積極的な借地による土地の共有を基本として、自給飼料の生産活動と分配、すなわち自分たちが生産したサイレージを購入するという生産・流通方式を取り入れている組織である。
 この過程には、単なる機械の共同利用から始まり、自給飼料の共同生産へと発展したものの、個別経営を基盤とした機械利用なり共同生産では機械の稼働効率が悪く、サイレージ品質の不均衡も生じていた。そこで、全員が平等な生産方式はないものかと考えた結果、協業化による生産と分配システムを構築した点に特徴がある。
 その取り組みの内容は、都市近郊地帯で兼業農家の増加による遊休農地を対象に① 土地集積による自給飼料の増産、② 共同による労働力の確保、③ サイロ会計システムの構築など、部員の合意形成に基づいた合理的なシステムを構築したものである。
 この結果、自分たちが作った飼料を自分たちが使うため、④ 自給飼料の品質向上意欲が高まり、共同作業は男性のみ午後出役することで、⑤ 婦人労働の軽減、さらには機械効率を高めるために採用した、⑥ 境界杭の撤去、⑦ 都市近郊でも自給飼料給与型酪農を可能にし、飼育規模の拡大に発展してきた。
 このように借地による飼料生産を行ってきた過程で、当地域が「国府白菜」を始め、野菜の生産が中心となっているため、耕種農家から提供農地の土壌改良が認められ、今では耕種農家から土地の提供が多く、⑧ 畜産と耕種の経営間交互輪作に発展して、真に地域に根ざした展開となっている。このような条件は全国各地にあり、当システムは他への波及が期待される事例である。
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